機能不全のメカニズムから抜け出す
ACの5つの役割の行動パターンは、原家族での役割によるものです。
いくつもの役割を演じ分けてきた人もいれば、途中で役割を変わる場合もあります。
ACという自覚をもつことで、なにが自分のつらさを招いていたのか、その
メカニズムがみえてきます。
うまくいかなかったことは、すべて自分のせいだと思い、自分を責めてきたひとが
「こういうメカニズムにはまっていたから、こんなふうに感じ、こうやって行動してきたのだ」
と理解できるのです。
それは、自分のつらさを親のせいにするためではありません。親を責めながら
苦しい生き方を続けるのではなく、機能不全のメカニズムを知ることで
そこから抜け出すことが可能になるのです。つまりACという自覚は、
「これからの人生には自分が主導権をもち、自分が責任をもつ」という宣言なのです
ACが残酷な状況に適応する中で獲得したものの中には、すばらしい資質や能力も
たくさんあります。ACに必要なのは、自己との健康な関係を育てていくこと、つまり
共依存からの回復です。自己表現やセルフケアなど、今まで学習の機会がなかった
ライフスキル(生き方の技術)は、これから身につければいいのです。
関連記事